煮物じゃないのよ煮〆は
煮〆を作るのは気が重い。
おばあちゃんの、私が中学生の頃、2月に亡くなったおばあちゃんの、最後のおせちの煮〆は、あとから思えば、いつもと違って醤油辛かったと家族が言っていたことを思い出す。
12月30日の夜中まで仕事をしていた父が、大晦日に、大掃除をしている母を背に、一人で台所に立って、煮〆を作っていたこと。最初に鰹節で大量の出汁をとり、京人参から、一種類ずつ、味が濃くなっていく汁の中で、煮上げては、竹ザルに取り出し、夕方までかかって、最後のこんにゃくまで煮ていたことも思い出す。
父が元気な頃は、大晦日に煮〆だけ、実家にもらいに行ったこともあった。
そうこうしていたら、結婚して、20年以上、煮〆を作らないまま過ごしてしまった。
この正月のおせちには、煮〆を作ってみようと、暮れに急に思いついた。
いろいろレシピを調べて、料理研究家の松本忠子さんの「お弁当万菜」に出ている煮しめを参考にした。
昆布と鰹で取った出汁1600CCに、上白糖1カップ、酒、しょうゆ各半カップの中に、すべての材料を入れて、昼前から夕方まで煮たものが、上の写真。煮上がりまえに、みりんを半カップ入れている。
そして、写真にないこんにゃくとシイタケは、まだ鍋の中にあり、更に、味が濃くなるまで煮含めた。
12月30日の朝、干しシイタケを水に戻すことから初めて、作業終了の31日紅白歌合戦開始の時間まで、やはり、気が重い仕事だ。
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